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PJ−80の写真付き調整マニュアル

   PJ-80に限らず、受信機の調整には、それなりに調整用の機器が必要になります。 今回、最低限必要なものは、信号発生器(SG:シグナル・ジェネレータ)です。 ディップメータがあれば、それでもいいです。 本格的なSGでなくても、3.52〜3.54MHz付近の信号が出せるものであれば十分です。 
SGを作る
   ところで、このページを見ているということは、ディップメータやSGなど、そういう調整機器を持っていない人の方が多いと思いますので、思い切って簡易SGを作ることにします。
 調整で使用した後は、実戦でもマーカーとして利用することを考えるとよさそうだというのが、数回競技に参加しての感想です。 きちんとした調整器機を持っている方や、完成品を手に入れた方も、競技に参加される場合は、3.520MHzのマーカーを作っておくことをお勧めします。
   ここでは、PJ-80の調整(と競技でのマーカー)に目的を絞って、できるだけ簡単なSGを作ります。 回路図はこちらです。
 手持ちの部品だけで作ろうと思われる方は、3.58MHzのセラロックが使えるでしょうか。 ただし、個体差とコンデンサの定数等で周波数がかなり違ってくるため、注意が必要です。 また、実際の競技においてマーカーとして利用することは難しいでしょう。
 PJ-80を作ろうとされる方なら、簡単にできそうですね。 問題は材料集めですが、抵抗、コンデンサ、トランジスタに至るまで、少々の違いは気にしなくても、結構動作してくれると思います。 3.52MHzの水晶は、特注でもしない限り、普通には手に入りませんが、CRSAに在庫があります。 私も、かなりの数を確保していますので、1個200円で頒布可能です。
   回路は簡単なので、穴あき基板の端っこや、ベタ基板に組んでもいいです。 PJ-80の調整が目的なので、自分なりに簡単に作れる方法を選んでください。
 基板や水晶、必要なパーツをセットにしたパーツセット(700円)がやっと準備できました。 場合によっては、PJ-80内部に収められるようにと、基板を小さく作りましたが、それほど難しくはないと思います。 もちろん、競技中のマーカーとしての利用もできます。 スイッチ等はありませんが、自分が使いやすいように工夫してください。
   3.520の水晶を使った場合は、通常使われるTXの周波数ですので、安心して使えると共に、完成後も利用できます。
 3.58MHzのセラロックの場合は、回路図のような定数で、3.53〜3.57MHzを発振すると思いますが、個体差があり、実際の発振周波数を知るには別の周波数が読める受信機を必要とします。 一応の調整だけなら使えるでしょう。
 3.58MHzの水晶を使う場合は、期待値よりもずいぶん高い周波数で発振するので、およその調整はできますが、練習会・競技会場で、再調整することを忘れないでください。
   SGの動作確認は、ニワトリと卵になってしまうので、とりあえず、どちらも動作していると信じて調整を始めましょう。
パーツセットSG
   3.52MHz用簡易SGバーツセットを手に入れられた方は、回路図と部品挿入図をよく見ながら組み立てます。 基板を小さく作っているので、隣とくっついてしまう<ブリッジ>に気をつけないといけませんが、部品数は少ないので、すぐにできると思います。 電源は使い古しの単3電池1本でも動作すると思いますが、3V程度を目安にしてください。
PJ-80内に組み込んで6Vや9Vで動作させることもできます。
   3.520の水晶がセットになったパーツセット(あるいは、水晶だけ)を手に入れた方は、ほとんどの国内の競技のTXの信号と同じ周波数を発振するわけですから、調整が楽です。 まず、周波数を変えるW2(ナットで止めた方)のつまみを中央付近のクリックのあるところの少し左に止めます。 簡易SGを動作させると3.520MHzの信号がでてきます。 簡易SGの信号が聞こえるように、PJ-80のコイルのうち、白いコアをゆっくりと回します。 おそらく右に少し回していくと「ピー」というビートが聞こえてきます。 使える周波数としてはっきりと分かっている周波数で発振しているので、必要に応じて、周波数合わせをしてください。
   次に、感度調整です。 信号を受信したまま、今度は黒いコアとトリマC1を回します。 音が大きく聞こえると言うことは感度が高いと言うことです。 トリマの方が敏感でしょうから、ゆっくりと回してください。
 その後、バーアンテナのコイルも左右に動かしてみて、もしも大きさが変わるようなら一番大きくなる位置にして、セロハンテープなどで止めておきます。 とりあえず、ここまでで簡易SGを使った調整は終わりです。
セラロックSG
   セラロックを使った自作の場合は、まず、周波数を変えるW2(ナットで止めた方)のつまみを中央付近のクリックのあるところに止めます。 簡易SGを動作させると3.54MHz近辺の信号がでてきます。(正確な周波数は別の受信機等で調べないと分かりませんが、その辺りを発振していると信じましょう) 簡易SGの信号が聞こえるように、PJ-80のコイルのうち、白いコアをゆっくりと回します。 おそらく右に少し回していくと「ピー」というビートが聞こえてきます。 周波数合わせは、ここまでしかできません。 周波数が読みとれる受信機がないと、SGが発振している周波数自体が特定できないからです。 HFのリグを持っている方は、それを使って、どこで発振しているのか調べておきます。 クリックの位置を3.53〜3.54にしたいので、実際に発振している周波数に合わせて、W2の位置を少し左右にずらせて、白コアを調整します。
   次に、感度調整です。 信号を受信したまま、今度は黒いコアとトリマC1を回します。 音が大きく聞こえると言うことは感度が高いと言うことです。 トリマの方が敏感でしょうから、ゆっくりと回してください。
 その後、バーアンテナのコイルも左右に動かしてみて、もしも大きさが変わるようなら一番大きくなる位置にして、セロハンテープなどで止めておきます。 とりあえず、ここまでで簡易SGを使った調整は終わりです。
3.58水晶SG
   簡易SGをセラロックではなく、3.58MHz(付近)の水晶を使って作った方は、周波数を変えるW2(ナットで止めた方)のつまみを時計方向に回しきってから少し(つまみ一目盛りぐらい)戻しておきます。 SGを動作させると3.58MHz近辺の信号がでてきます。 簡易SGの信号が聞こえるように、PJ-80のコイルのうち、白いコアをゆっくりと回していきます。 おそらく右に少し回していくと「ピー」というビートが聞こえてきます。 周波数合わせはここまでです。 詳しく合わせるには、やはりきちんとした測定器が必要になります。
   次に感度調整です。 簡易SGの信号を聞きながら、今度は黒いコアとトリマC1を回します。 音が大きく聞こえると言うことは感度が高いと言うことです。 完全でなくてもいいので、まぁ、大きく聞こえるようになったな、と思ったら、周波数を変えるW2のつまみを真ん中付近にします(クリックよりも少し下がよい)。 ボリュームを上げると、かすかに「シャー」という音が聞こえているでしょうか。 今度は、その音が一番大きくなるように、再び、黒いコアとトリマを回して合わせます。信号が聞こえていると一番いいのですが、3.58水晶版簡易SGの場合は聞こえません。 かといって、発振している3.58MHzに最高感度をあわせてもしかたがないのです。
 その後、バーアンテナのコイルも左右に動かしてみて、もしも大きさが変わるようなら一番大きくなる位置にして、セロハンテープなどで止めておきます。 とりあえず、ここまでで水晶版簡易SGを使った調整は終わりです。
ディップメータ
   ディップメータを使う場合は、まず、周波数を変えるW2(ナットで止めた方)のつまみを反時計方向(左)に回しきります。 3.500MHzより少し低い周波数(3.480とかね)の信号を出します。 変調はかけなくても、PJ-80はダイレクト・コンバージョン方式の受信機なので信号を受信すれば「ピー」というビートが聞こえます。 
 信号を出したまま、PJ-80のコイルのうち、白いコアをゆっくりと回していきます。 おそらく右に少し回したところで「ピー」というビートが聞こえてきます。 受信機は動作していましたぁ!
 W2を時計方向(右)に回しきるあたりで、3.600MHzぐらいの周波数の信号が聞こえることを確かめておきます。 つまり、W2を変化させると、3.5MHz帯よりも少し広い範囲が全部受信できるような位置に白いコアを設定すればいいのです。 受信範囲は結構広いので、少しぐらいずれても大丈夫です。
   ディップメータを3.540MHzぐらい(はっきりしないなら、3.530のように、3.520の少し上の周波数がよい)にして、W2のつまみを動かして、信号が受信できる位置に合わせます。 今度は黒いコアとトリマC1を回します。 音が大きく聞こえると言うことは感度が高いと言うことです。 トリマの方が敏感に変化するでしょうから、ゆっくりと回して、最も強く受信できる位置にあわせて下さい。
 その後、バーアンテナのコイルも左右に動かしてみて、もしも大きさが変わるようなら一番大きくなる位置にして、セロハンテープなどで止めておきます。 これで、受信範囲と感度の調整が終わりです。
本格SG
   きちんとしたSGをお持ちの方は、その使い方にも慣れているはずです。 自分が使い勝手の良さそうなつまみの位置(W2)で、3.520MHzと3.570MHzの信号が聞こえればいいのです。 そして、両方が強く受信できるように感度調整をしますが、TXの本信号は3.520の事が多いので、どちらかというと、3.520の感度を重視して調整してください。
 
   以上で周波数調整と感度調整ができたはずですが、場合によっては実際の場面(練習会など)で、再調整をしましょう。
 W2を回して、3.520MHzと3.570MHzの信号がゆとりを持って受信でき、その双方ができるだけ強力に受信できればよいわけです。 周波数のドリフトは低い方へずれていくようです。 そのため、ビーコン用の3.57MHzが調整範囲外に消えてしまうことがあります。 W2を左に回しきった時の周波数をあまり下げない方がいいようです。 5分ほどスイッチを入れておいたときの一番低い受信周波数が3.490ぐらいだと、少しは安心でしょうか。 でも、きちんとした測定器がなければ、合わせられませんから、最後は競技中にケースのふたを開けて再調整してでも、使えた者勝ちです。 そのため、競技会、練習会に参加するときには、ドライバなど、調整に必要な工具を持参しましょう。 電池の取り替えも含めて、+のドライバは必須ですが、調整用の−ドライバ(できれば調整棒)、補修用のセロハンテープやビニールテープは、常に手元に置いておきます。

 不幸にして、信号が全く聞こえない、などの場合は、調整どころではありませんので、ハンダ付けの見直しをします。 うまく動作しない原因のほとんどは、ハンダ付けがうまくできていないことと、部品を間違えていることです。 取り付ける向きがある部品もあるので注意してください。 冷静になって、もう一度初めから製作マニュアルに沿って見直してください。 思わぬちょっとしたことで、動作したりしなかったりします。

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